私がペンキ屋になったわけ 第5話
塗装屋には興味があったが、どうしても馴染めないものがあった。
それは、塗装職人さんの作業服である。職人さんたちの作業服は
ペンキの付着なのか、洋服の柄なのかわからないほどに汚れていた。
ペンキが付着するのは仕方がないにしろ、汚れすぎではと正直思ってしまった。
興味はあるが何も知らない自分になにかできるわけでもなく、
その道の知り合いもいない。
まるで雲を掴むような話で、誰かに相談することも出来なかった。
ある日、自宅のヌレエンのペンキが剥がれていたので市販の塗材で
塗ってみることにした。
つづく・・・