第8話
塗装屋になる不安を抱えながら、勤めていた会社をようやく退社した。
見習いとして入れてもらったが、そこの親方が相当な職人気質で、
また当時はわからなかったが、当時の親方は相当な腕の持ち主だった。
約3年間下積みを続け、その間に本当に様々なことを教えてもらった。
「職人はしゃべるな、自分の腕で話をしろ」が口癖で、
「仕事の自慢はするな、自慢する職人はろくな職人ではない」と
一徹なほど職人気質の強い親方だった。
独立して、ようやく親方が言っていたことが理解できるようになった。
そんな職人気質の親方にとことん仕込まれ、今の自分がいる。
本当に感謝しています。
独立後も親方の教えをいつも心掛けている。
しかし、お客様に分かりやすく、きちんと伝わるように説明をするのはとても難しい。
親方は「職人は喋るな」と言っていたが、実際わかりやすいように説明しなければならない。
教えに反している気持ちもあるが、「自分の腕で話せ」はいつも肝に銘じている。
次回「失敗談」
つづく・・・・・